日本の借金がGDP比で2倍を超えた!それってヤバいのか?

日本の借金がGDP比で2倍を超えた!それってヤバいのか?

日本の借金については前から問題視されています。
日本のGDPは年間500兆円程度ですので借金(国債発行残高)が1000兆円を超えたということになります。
これを財務省が大騒ぎをしてメディアを使って報道し、我々もあせるわけです。
※国債というのは円を発行するための借用書です。

この話、私が大学生だった20年前から騒いでいたわけです。
財政破綻だーと言われていました。
で?
財政破綻したのでしょうか?
20年経っても何も起きないわけです。
そもそも国債の発行残高とGDP比等気にしている国は日本だけです。
大切なのは国債利払い費と対GDP比です。
これはカナダ、ドイツに次いで日本ですのですごく健全なのです。
国債の償還は借換なので発行残高など気にしていない。
だから日本のように一般会計に自国通貨立て国債償還費などを入れている国はありません。
なので国債の発行残高とGDP比など全く問題などないというのが結論です。

国債の発行残高と対GDP比を詳しく見てみましょう。
財務省HPから持ってきましたのでみてみましょう。

https://www.mof.go.jp/zaisei/current-situation/situation-comparison.html

確かに日本は断トツの1位。
ただしドイツ、フランス、イタリアはユーロ加盟国であるため
自国通貨建て国債ではありません。
自国通貨建て国債である日本、アメリカは自国で通貨を発行できます。
ユーロ建てのドイツ、フランス、イタリアと日本、アメリカは全く状況が異なるわけです。
同一で比較するべきではありません。

それでもアメリカやイギリスの上をいっている。
大変だ!と言われる方がおります。
日本は経済成長していないのでGDP比でみれば当然、順調に成長しているアメリカ、イギリスに比べて上をいきます。

今何も起きなくてもこれから起きるのだ。
と言われる方がおります。
下記が財務所のHPから取得した国債残高推移です。

https://www.mof.go.jp/zaisei/current-situation/situation-comparison.html

確かに右肩上がりです。
大変だ!と言われる方は
日本円の信認が落ちるとかハイパーインフレがおこる等、更には
財政破綻とおっしゃられます。

信認というのが何を意味するのかよくわかりませんが
信用がないなら当然金利は高くなります。
それでは10年国債の金利の推移をみてみましょう。


あれ?下がり続けています。
国債の発行残高は増えていますがその金利は下がっています。
見やすいように重ねてみましょう。
ちょと無理やりですが・・・
逆相関しています。


逆相関・・・
つまり国債の発行残高は増えているが金利は下がっているということが事実です。
下記2点の説明ができません。

  • もし国債発行すると信認がなくなるならなぜ金利が下がるのでしょうか?
  • もし国債発行するとハイパーインフレになるなら、なぜ国債残高の増加に伴い金利が上がらないのでしょうか?
    ※現在の物価高(インフレ)はコストプッシュインフレというもので需要が増えたということではありません。

詳細を知りたい方は下記をご覧ください。
がっつり解説しています。

緊縮財政(財政規律)と積極財政の違いとは?

また円安になって大変じゃないかー
国債によって円を増やしたら円安になるじゃないかー
とおっしゃられる方もいます。
2022年に一度150円程になりましたからね。
そもそも2022年からの円安ドル高の原因は日米の金利差によると言えます。

為替レートの推移をみてみましょう。
1980年1月~2023年1月です。
長期的に見れば円高になっています。
つまり国債を増やして円が増えたら円安になる等、全くでたらめな話です。


こちらも国債発行残高と為替レートを重ねてみます。
ここから国債を発行して円が増えれば円安になるという説は破綻しています。


アメリカではコロナ対策として200兆円程の財政出動をしています。
しかし日本は変わらず財政出動を渋っています。
アメリカは財政出動をやりすぎてインフレが進み、そのため金利を上げて市場に流通しているお金をまびいたわけです。
そこでアメリカの金利が良いということでドル買い円売りが進み円安が進んでいるのです。
なので日本もアメリカなみに財政出動をすれば良かった。
そうすれば金利を上げるという対策もやりやすかった。
結果的に今ほどに日米金利差が広がることもなかったでしょう。

繰り返しですがそもそも国債の発行残高とGDP比等気にしている国は日本だけです。
大切なのは国債利払い費と対GDP比です。
これはカナダ、ドイツに次いで日本ですのですごく健全なのです。
国債の償還は借換なので発行残高などそもそも気にしていない。
※国債の償還がきたらまた国債を発行するということです。これを借換債といいます。
 当然個人では不可能ですが国は基本的にはずっと続きますので可能です。
 アメリカ、イギリスも同様なのです。